佐々 淳行
連合赤軍「あさま山荘」事件―実戦「危機管理」
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人気ランキング : 100138位
定価 : ¥ 540
販売元 : 文藝春秋
発売日 : 1999-06 |
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警察の直面する「危機」が一望できる良書 |
日本の高度成長も大詰めを迎え、国民が札幌の「日の丸飛行隊」の快挙に酔いしれていた頃、軽井沢の酷寒の山中で、腹背に敵を抱えて凶悪テロ犯に立ち向かった組織がありました。
爆発物処理班に、種馬に種付けをする技官の半分の危険手当しか支給されず、窒素凍結法も事務官・技官の対立で配備が進まない中、連合赤軍は警察官の家族に小包爆弾を送りつけて爆殺し、官邸・警察署の周辺に時限爆弾をばら撒きました。
左翼の弁護団は、説得する気もないのに警察に強訴し、警察から説得を許可する代わりに確認書に署名せよと言われると拒否し、警察は説得を拒否した「山狩り集団」だと喧伝しました。
マスコミは、警官に殉職が出れば「警備失敗」と書き立て、赤軍派に死者が出れば「過剰警備」と罵りました。部下の殉職に指揮官が涙を流せば「男が山中で泣いて女々しい」と書きました。
旧社会党の議員は事件後、連合赤軍はたった5人で「1400人」の警官と戦った、革命は近い、と喧伝したそうです。
警察は、こうした四面楚歌の状況下、本気で自分達を殺そうと思っているテロ集団に対し、彼らを一人も殺さないで逮捕するという、非常に困難な任務に直面したのです。
その結果警察官が得たものと言えば、同じ時間に同じ場所に詰めていた報道関係者の10分の1に過ぎない「超勤手当」と、叙勲という「名誉」だけでした。
「地球よりも重い」人の命を軽々しく扱うテロ集団に対し、その命を捧げて治安維持に奮闘したのは、まだ戦争を知っていた世代の、本書で紹介されなければ永遠に無名であったに違いない、警察官でした。
殉職された方々はもちろんのこと、苦しい警備に着いた方々、現場で陣頭指揮に当たられた方々、一人ひとりに敬意を表したく、本書に星5つをつけさせていただきます。
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あさま山荘、回顧録 |
あさま山荘事件を指揮した佐々淳行氏の回顧録です。山荘に立て籠もった赤軍派は、女性を人質にして、包囲した警察にライフルを乱射し、しかも鉄パイプ爆弾を持っていました。対する警察は、原則、銃器を使用せずに、人質を救い出し、犯人を生け捕りにしよう、という極めて厳しい戦いに臨み、成功するんです。しかし残念ながら二人の警官が殉職されました。その一人の内田第2機動隊長は、犯人に標的にされやすいヘルメットの隊長マークを「士気が下がらないよう」、取らなかったんです。戦後の日本は、こういった人達が作ったんですね。
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目標に向かって突き進む警察官の直向な姿 |
民間人一人を人質にとり「あさま山荘」に篭城した赤軍派と警察との熾烈な戦いの詳細が示されていた。「あさま山荘事件」の背景として赤軍派の引き起こした数多くの事件の経緯が述べられ、その上で「あさま山荘」事件現場でのさまざまな苦闘・民間人救出・犯人逮捕までの事実が詳述されていた。精神的に追い込まれながらも励ましあい、外乱・激論・計画失敗・犯人の抵抗に遭いながらも目標に向かって突き進んだ警察官の直向な姿に心を打たれた。本事件を始めとし無慈悲な事件を数多く引き起こした連合赤軍なるものがなぜ生まれたのかが強烈な問題意識として残った。
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殉職された警察の方に祈りを捧げたい |
私は学生運動の時代を知りませんでした。
小さい頃、「あさま山荘事件」という言葉を聞いてもピンとこなかった。
そんな私がこの本を読んでみて、正直言うと怖くなりました。
だって今でいうところのエリート達が人の命をたった1発の銃で消す。
そんなこと・・・私には考えられないのです。
「あさま山荘事件」で殉職された勇者の方たちに私たちは守られたのだと思いました。
警察の不祥事だもみ消しだと騒がれる今、かつての警察の勇者たちを思い出して頑張って欲しいと思う。
そして私たちももっといい意味で学んで行きたいと思いました。
これだけの事件を起こしたのは、勿論犯人たちだけれど、いつの時代もそこには犯罪を起こす背景、社会環境が大きく影響してると思います。
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歴史を知るきっかけになります |
1970年以降に生まれた私は、事件のことなど知るわけがありません。
それでも、「あさま山荘」「よど号」「東大安田講堂」「全共闘」ときけば、
いったい何があったのかを知りたいと思い、その一端としてこの本を手に
しました。
映画化され、TVでも時折特集をくまれ、事件を紹介されますが、
詳しく知りたい人にはこれを読むのが、近道だと思います。
もちろん、これだけでなく「東大落城」などとあわせて読むのがお勧めです。
学校では習うことのない戦後の歴史を垣間見ることができます。
そして、読んだ後は、現在の日本や社会の有り方を考えるかもしれません。
政治家・政府に対して「これでいいのか!」と抗議したい気持ちが
うまれることもあるでしょう。
特に、政治については政治家に丸投げの状態でいいのかと
言ってやりたい気持ちに成りますね。
ただ、この本は官憲側にたった人の視点からかかれているので、
事件そのものをしりたければ、赤軍メンバーだった人が書いた本も
読むべきです。それが「よど号」へのてがかりにもなります。