 |
人気ランキング : 49004位
定価 : ¥ 620
販売元 : 新潮社
発売日 : 2004-05 |
 |
すごい迫力 |
迫力あります。事件記者さんが大変な職業だなというのも感じました。たくさんの方が星五つつけてらっしゃるのも、納得です。
この本を買って、読んで、損をした!と思う人は、本当にめったにいないでしょう。私もこの事件のことを良く知っていましたが、それでもページをどんどんめくって最後まで読みました。(人が亡くなっているので、楽しめましたという表現を避けました)
私が星四つなのは、2点だけ、あれ?と思ったからです。
新潮社って、いくらそれがどう考えても明白だということでも、ちゃんとした確認がまだ取れてないことを、記事にするの?ということと、もう一つは、駄目もとで捜査の協力をお願いして、その人が快く承諾してくれた時に「俺はついてる!」と、筆者が思ったという感覚です。協力してくださった方の真心の行為であり、それを「ついてる」と思うというのは、いかにも事件記者さんだなと思いました。
でも、この本は、すいすい読めます。
 |
「感動した」の一言では済ませられない。。。 |
数年前にあった事件として「桶川ストーカー殺人事件」を、知ってはいました。女子大生がストーカーの元彼に殺された単なる殺人事件として。。。
しかし、本書を読み、殺害に至るまでに被害者と犯人との間に想像を絶する凄絶なやりとりがあったことを、この事件は防ぎ得た事件であったことを、そしてこの事件はいまだ未解決であることを、知りました。被害者の猪野詩織さんの無念さを想像すると、ただ、ただ涙が止まらず、実際に起きてしまった事件として、本書を「感動した」の一言で済ますことができません。犯人逮捕へ導いた記者であり、著者清水潔の本事件に対する情熱にも非常に感動させられました。
「あとがき」まで見逃せない本書に、少しでも興味を持たれた方は絶対に読んでほうがいいです。
 |
奇跡の‘傑作’ |
‘凄い!!’
最初の感想はそれに尽きる。
ページをめくる手が震える。
これが本当に現実に起きた出来事なのか?
まるで、良質の小説を読まされているかのような恐ろしいまでの緊張感。
おそらくノンフィクションでも、ここまでリアルな表情を見せる本があっただろうか。
たとえ実際の事件を元に書かれていたものでも、読者はどこか覚めた目で読んでしまうもの。
当然だ。事件を取材した第三者が描いた世界を、さらなる第三者の読者が読む。
しかし、この作品は、まさに‘今そこにある危機’として見事に描写されている。
作者と被害者家族との距離感が、この緊張感を生んだのか?
ただ失礼だが、書き手の力量以上の何かが、作品に反映されている気がしてしまう。
それは、被害者の無念の想いなのか?
ともかく、これは奇跡の‘傑作’である!!
 |
ジャーナリスト魂の権化 |
私は、この事件に関するTVドラマを観て興味を持っていた。ドラマの最後で実際のTV映像が流れた。鳥越俊太郎氏がザ・スクープの番組の中で泣いていた場面であった。その涙は被害者の無念の代弁であり、警察権力への告発であったと思う。昨年文庫本になったので一気に読んだ。
著者(当時フォーカス記者)は、仲間のネットワークの協力はあったものの、独力で警察より早く犯人を特定し、実行犯人の居場所も特定した。著者はその情報を警察に流し、この事件が大きく進展したのである。著者の執念がなければ、警察は何も動くことはなかってであろう。
著者は、警察がやるべき事を、報酬もなにも度外視し執念で完遂したのである。時間外労働の手当も、そんな事も全部度外視して命を捧げたかの如くである。
一方、上尾署は、全くこの事件に関し、ネグレクトしていた。警察署員といえども5時過ぎたら、家に帰って、ビールを飲んで、プロ野球観戦でもしていたい、そういったサラリーマンと同じである。そんな感想が本書に述べられていた。ゆえにこそ一層、著者の執念は光るのである。
そして、驚くべきは、この事件の3年後、この文庫本に特別その事実が書かれていたのだが、著者自身の娘が14歳という若さで突然の事故でこの世を去ったという。
親思いの詩織さんを失った両親に誰よりも共感し、取材に命を懸け、両親と詩織さんの無念をはらした著者に、同じ過酷な運命が待っていたとは、、、。なんという皮肉であろう。
 |
ノンフィクションだからこの迫力 |
迫力のある読み応えのある書である。記者の執念が犯人逮捕につながり、警察の退廃ぶりを暴き出した。事実だからこそ緊張感が行間からにじみ出ている。一気に読ませます。
しかしながら、我々市民が最後に頼るべき警察がこの状況では今後どのようにしていけばよいのであろうか。いろいろな場面で責任感の欠如としか思えない事件が多発している。本書はもしかしたら我々の心にある「部分」に対して警告を鳴らしているのではないか。