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人気ランキング : 219966位
定価 : ¥ 777
販売元 : PHP研究所
発売日 : 2000-08 |
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商品名 |
納期 |
| ¥ 777 |
地震予報に挑む |
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未知に挑む科学 |
ノバハントレス(超新星ハンター)串田麗樹さんの旦那さんはこういう研究をしていたのかと驚く本です。地震を予報しようというこれだけの実験があるのですから、ぜひ、精度の向上のための取り組みが公の部分でもあってもいいかなあ、と思います。
ただ、リスクマネジメントの苦手な日本人ですから、本書の中でも心配しているとおりパニックに陥らないようにする手当てが必要でしょう。
講談社出版文化賞、科学出版賞受賞の傑作です。
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多くの人に手にとってほしい |
子どものころ、私はよくこの著者が運営する天文台で望遠鏡から星を覗かせてもらい、宇宙の不思議を聞かせてもらった。すぐ近くに住んでいながら、なぜ一般公開をやめてしまったのか、その間に何が起こっていたのか、全く知らずにいた。
この本は地震予知は不可能であるという常識を覆す。科学的手法でここまで地震予報に関する経験則が導き出されているにもかかわらず、なぜ多くの人に知られずにいるのか、疑問を感じずにはいられない。同時に細分化・専門化し、内容そのものよりも誰が述べたかということに重点が置かれるようになってしまったアカデミズムの世界に苛立つ。
この本は無味乾燥な論文ではない。365日休むことなく地道な観測を続ける筆者の忍耐力とその使命感が伝わってき、その努力に感服する。その地味な作業は17世紀の天体観測を思い起こさせる。VHF波を利用した観測システムを誰にでもわかるよう詳細に解説しているが、さらに地震予報なるものを一般化する際克服すべき課題にまで踏み込んでいる。筆者の生き方そのものが表れている文章である。また天体観測を行ってきたからだろうか、その視点には何か哲学的なものを含んでいるような気がする。日々地震と隣り合わせの日本人であれば、この活動を支援したいと思わずにはいられなくなるはずだ。
できるだけ多くの人がこの本を手に取ってくれることを願っている。そして地震予報が天気予報と同じように報道されるようになる日が来ることを望みたい。個人的には、またあの天文台で星が見られればいいと思う。
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説得力がある |
本が届く前に、インターネットで公開されている串田さんの動画解説を見ていたせいもあるが、前半は一気に読ませる迫力がある。こういう本に接するとき、人々は「信じるか」否かと問うが、私はそうではないと思う。「説得力があるか」否かである。この本は明らかに説得力がある。「あり得ない」と発言する学者はどこの分野にもいるが、アカデミズムに身を置く人間の一人として、お恥ずかしい限りである。
私は、この本を読んで、近藤誠さんの『患者よ、がんと闘うな』を思い出した。データに基づいて考える。それこそがサイエンスなのだ。
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地震予報が実現していく迫力と感動 |
さすが2000年度講談社科学出版賞の本は面白い。不可能と聞かされてきた地震予知を、筆者は1993年以来ほとんど外すことなくやってきたという実績が光る。電離層の微妙な変化をFM放送波の散乱で捉え、その波形と地震との相関を実地の積み上げで学び取っていく過程が迫力満点だ。その努力に感動と共感を感じる。なぜそうなるかの原理は未だ解明されていないという不満は残るが、それを筆者の責めとするのは当たらない。ただ言っても詮ないが、科学的取り組みに若干物足りなさを感じる。例えば流星や地震の前兆がFM放送波の周波数をずらすから受信機の同調周波数をわざと少し外しておくとの記載があるが、偶々使用した受信機が同調周波数と僅かに異なる信号を受けた時に鋭敏に反応する性質を利用しているに過ぎないと、通信工学の常識では推察される。
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科学とは何か、人間とは何か、を考えさせられる本 |
この本は、M5以上の地震を95%以上の確率で予知していくという内容のみに印象を奪われがちであるが、それだけではない読み応えのある本である。
阪神淡路大震災のテレビ報道に涙してしまったこと。天文を止めるか、地震予知の観測を続けるかの二者択一に迫られたこと。回りの方々のサポートを受けながら、みなで協力してやってきたこと。不思議なことに、本書を読み進めていくと、著者の感じた苦悩や喜びが、不思議と読者と共通の体験となり、僕も頑張ろうという気になってくる。科学書の枠を超えた生きる勇気を与えてくれる本なのである。
たぶん、本書がそういう性格を帯びてしまうことになったのは、著者が無意識のうちにもっているメッセージが、科学界といった狭い範囲に限定されるもので!はなく、日本全体、いや世界全体に対するものを含んでいるからだと思う。僕は個人的に著者と少し面識があるのだが、串田さんはむちゃくちゃ優しい人である。夫人の麗樹氏も現代にこんな女性がいたのかというほど、信じられないほど温かい、女性らしい思いやりをもった人である。また地震の話のほかに、天文学に関するお話を聞いても、信じられないほど面白いエピソードを熱っぽく語ってくれる。
子供の頃に読んだ『ファーブル昆虫記』や『シートン動物記』の著者は串田さんみたいな人だったのではないかと想像してしまう。高名な地震学者は、阪神大震災の映像を見て、涙を流すだろうか。人の気持ちがわかる、痛みがわかる、研究者だからこそ、プレート活動や、電離層と地表のコンデンサー現象といった地球規模の営み(地球の気持ち)がわかるのではないだろうか。絶対お薦めの一冊である。